お中元とは、日ごろお世話になっている人に、感謝の気持ちをこめて贈るものです。
ここでは、お中元に役立つ基礎知識とマナーをご紹介いたします。
特に、旦那さんの上司やご両親にお中元を贈る奥様は、読んでおいて損はないはず。
嫁がしっかりしていないと、夫の立場も悪くしてしまう…ということもありえますが、逆に言えば、奥様が卒なくこなす人であれば、御主人ともどもいい評価をしてもらえます。
マナー知らずと思われないように、押さえるべきところはしっかり押さえて、お中元を贈りましょう。
【目次】
1.お中元の時期っていつ?
2.誰に贈る?
3.何を贈る?
4.値段の相場は?
5.表書きの書き方は?
6.送るのが遅くなってしまった場合は?
7.喪中の場合はどうすればよい?
8.お中元のマナー
9.お中元のお返しは?
10.お礼状の書き方v
1.お中元の時期はいつ?
お中元は、7月初旬から15日までに贈るのが一般的になっていますが、正確には地域によってお中元の時期は違います。
失礼のないように、送る時期を知っておきましょう。
百貨店などで購入する場合は、アドバイザーに確認することができますが、通販の場合は気を付けてください。
北海道:7月15日~8月15日
東北 :7月1日~7月15日
関東 :7月1日~7月15日
東海 :7月15日~8月15日
(ただし、最近では関東の影響もあり、7月半ばまでに贈る人も多い)
北陸 :金沢エリア 7月1日~7月15日
能登エリア 7月15日~8月15日
関西 :7月15日~8月15日
中国 :7月15日~8月15日
四国 :7月15日~8月15日
九州 :8月初旬~8月15日
大きくわけて、関東は7月1日から15日、関西は7月15日から8月15日のエリアが多いです。
しかし、最近では関東の影響を受けて、どのエリアもお中元の時期が早まってきている傾向があります。
2.誰に贈る?
お中元は、普段お世話になっている人に贈るものです。
例えば、両親や親戚、会社の上司、取引先、先生などに贈るケースが多いです。
毎年贈るものなので、継続的にお世話になっている人に贈るもので、誰も彼もに贈っていると、けっこう大変ですので、幅を広げすぎないようにしましょう。
また、お歳暮を贈った相手にはお中元も贈るのが基本です。
送り忘れのないようにしましょう。
3.何を贈る?

お中元で選ばれる定番商品は、よく使われる生活必需品が多いです。
そもそもお中元は、感謝の気持ちを伝えるために贈るものなので、「相手の迷惑にならないようなもの」「喜ばれるもの」を選び、相手に気遣いさせるようなものや使いにくいものは避けるべきです。
どんなに人気の商品でも、相手によっては迷惑になることもあり得ます。
例えば、生ものや海産物は、高級食材で人気のある商品です。
しかし、今冷凍庫がいっぱいのご家庭だとしたら、迷惑になってしまいますよね。
また、日持ちのしないフルーツや生菓子も同じです。
ちょうど夏休みシーズンですので、お中元の時期に旅行に出かけ、帰ってきたら賞味期限が切れていた…なんてこともありえます。
その他にも、よく聞く失敗談で、勤務先のライバル社の商品を送ってしまったというケースがあります。
例えお相手の方が何も思わなかったとしても、気遣いが足りないような贈り方は避けてください。
お相手の都合や予定なども考えるようにし、わからない場合は、失礼のないよう直接確認するようにしましょう。
「お中元にカニを贈りたいと思っているのですが、アレルギーの方はいませんか?また冷凍庫に入りきらないとご迷惑かけると思い、事前に確認のお電話をさせていただきました」
などのように聞けば、大丈夫です。
定番でも人気のある商品
・ハム
・コーヒー
・お酒
・ジュース
・洗剤、石鹸
・入浴剤
・調味料
・お取り寄せグルメ
・海苔、カニ
・カタログギフト
お中元に贈るものは、相手の年齢、家族構成や趣味嗜好を知っておくと選びやすいです。
・年齢
若いご家庭と年配のご家庭に贈って喜ばれるものは、違いますよね。
年配の方には、洋菓子より和菓子のほうが好まれやすいなど、好みの趣向が違ってきます。
一例ですが、同じ洗剤でも、若いご家庭には液体の洗剤、年配の方には使いなれた粉の洗剤が好まれやすいようです。(もちろんご家庭によって違いますが・・・)
ボディ石鹸も、若い世代には液体、年配の方には固形の石鹸の方がなじみあるでしょう。
また若い人には喜ばれるカタログギフトも、年配の方の場合、選んでネットやハガキで送る手間を煩わしいと感じる方もいます。
年齢でひとくくりにしてしまうのは安易ですが、選ぶポイントの1つにはなります。
・家族構成
大家族か少人数家族か、独身かも選び方のポイントになります。
少人数の場合は、同じ値段でも量より質を考えましょう。
大家族の場合は、みんなで食べられるものや使える物を選ぶと良いでしょう。
お子様がいるならば、大人が喜ぶものより、子供が喜ぶものを選んでもいいかもしれませんね。
子供が喜ぶギフト
・ジュース
・お菓子
・ハム
・趣味嗜好品
趣味や好みがはっきりわかっている場合は、選びやすいです。
コーヒーや、お酒は、飲めない人にとっては、まったく嬉しくありませんが、飲める人にとっては毎日の生活必需品と言っても過言ではありません。
お中元は、毎年贈るものですので、さりげなく好みを聞いてみるのもよいでしょう。
4.値段の相場は?
お中元は、感謝の気持ちを伝えることが大切なので、値段はそこまで気にする必要はありません。
金額の相場は、3,000円から5,000円と言われています。
お中元の金額
親戚や知人:3,000円
上司・先生:5,000円
特別な人 :10,000円
毎年贈るものなので、無理のない金額で続けることの方が大切です。
感謝を伝えたい気持ちが先走って、あまりに高価なものを贈ると、相手の方も恐縮してしまいます。
お相手の方が、気持ちよくいただけるような値段と物にしましょう。
5.表書きの書き方は?
表書きは、一般的には「御中元」を使います。
ただし、いくつか注意点があります。
お中元を出すのが遅れてしまった場合
お中元が遅れてしまった場合の表書きは、関東の場合は、7月15日までは「御中元」、それ以降8月の半ば頃までは「暑中御伺」、それ以降は「残暑御伺」として贈ります。
関西の場合は、8月15日までは「御中元」、それ以降は「残暑御伺」になります。
目上の人に贈る場合
目上の人に贈る場合は、贈る時期は関係なく、「暑中御伺い」や「残暑御伺い」を使う方がよいとされています。
一律に「お中元」を使ってしまいそうですが、エリア、時期、相手によって使い分けるのが、正しい作法ですので、注意をしましょう。
6.贈るのが遅くなってしまった場合は?
お中元は、遅くなったとしても送ってください。
感謝の気持ちを示すものですし、一度限りや不定期に贈るのは失礼に当たります。
一度「お中元」として送った以上は、毎年贈るのがマナーです。
遅れてしまった場合は、表書きを変えて送りましょう。
上記に説明しましたが、遅れてしまった場合は、「暑中御伺」や「残暑御伺」を使います。
7.喪中の場合はどうすればよい?
お中元は、お祝い事ではないので通常通り送ってかまいませんが、相手方が喪中の場合は、のしや水引きをかけないで送るようにしましょう。
まだ49日を迎えていない場合は、時期をずらして、暑中御伺や残暑御伺として贈ってもよ いでしょう。
日頃お世話になっている方ですので、お中元を贈らないのではなく、贈り方を変えたり、時期をずらしたりしましょう。
8.知っておくべきお中元のマナー

お中元のマナーは、いくつかありますが、基本的なことはここまでに述べてきました。
ここでは、間違えやすく忘れがちなマナーについて述べていきます。
贈ってはいけないもの
・履物
スリッパや靴、草履などの履物は、「踏みつける」という意味があるため、お中元の贈り物としてふさわしくないとされています。
・筆記用具
筆記用具は、「勤勉奨励」の意味があるので、目上の人に贈るのにはふさわしくありません。
お世話になっている方のお子様に向けて贈るのであればよいのですが、他に贈れるものがある場合は、そちらを選び、紛らわしい行為は避けるようにしましょう。
・現金商品券
現金や商品券は、目上の人に対して贈るのは、マナー違反とされています。
生活必需品や嗜好品など、良く使うものの中から贈り物を選びましょう。
ご挨拶状について
最近では、お中元は持参ではなく、通販や百貨店などから配送してもらうケースが増えてきています。
この時に忘れてはいけないのが、ご挨拶状です。
両親など親しい人の場合は、電話で一言伝えてもよいのですが、一般には、お中元が届くころを見計らって、手紙やカードなどの御挨拶状を送付するのがマナーです。
御挨拶状の内容は、一言でもいいので、日ごろの感謝の気持ちを伝えてください。
通販や配送を利用した場合に、特に忘れがちなので気を付けるようにしましょう。
9.お中元のお返しは?

ここからは、お中元をいただいた場合のことについてです。
お中元は、お世話になっていますというお礼や挨拶なので、基本的にはお返しは必要ありません。
しかし、お中元を頂いた場合には、お礼状を送るのはマナーです。
お礼状は、「ありがとうございます」という感謝の気持ちを伝えるだけでなく、「お中元が無事に届きました」という連絡も兼ねています。
ですから、お中元をいただいてから、なるべく早めに、できれば3日以内にお礼状を送るようにしましょう。
また、お中元を贈りたいお相手から、お中元をいただくこともあるでしょう。
その時は、「こちらこそお世話になり、ありがとうございます」という意味で、お中元返しをしてもかまいません。
この場合は、表書きは「お中元」とするよりも、「暑中御伺」もしくは「残暑御伺」として送ったほうがスマートです。
10.お礼状の書き方
お中元をいただいた時のお礼状の書き方についてです。
親しい人であれば、簡単なお礼状でもよいでしょうが、会社のおつきあいや配偶者の親戚などには、失礼のないよう注意が必要です。
下記に文例をあげておきますが、大切なのはテンプレート的な文章よりも、一言でも二言でも自分の言葉が入っていることです。
なるべくなら手書きで、心を込めて丁寧に書くようにしましょう。
一般的なお礼状
暑中お見舞い(残暑お見舞い)申し上げます。
連日厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
本日、お中元の品の○○を頂きました。いつもお心遣いありがとうございます。
子供も大変喜んでおり、兄弟で取り合って食べています。
まだまだ厳しい暑さが続きますが、どうかお体に気を付けてお過ごしください。
ご家族のみなさまにも、よろしくお伝えください。
まずは、お礼のみにて失礼いたします。
・季節のあいさつ
・相手の安否の気遣い
・お中元のお礼(自分の言葉で、感想を述べるとよい)
・これからの相手の健康を気遣う言葉
・相手の家族への気遣い
・結びの言葉
これらを、意識しながら、自分らしくお礼を伝えればよいでしょう。
いかがでしたか?
知らず、失礼なことをしてしまうのは怖いですよね。
ですが、これだけ知っていれば、お中元で迷うことはもうないはずです!
感謝の心をより美しく伝えられるよう、マナーをしってお中元を贈りましょう。
この記事が、みなさまのお役に立てれば幸いです。
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